Assistant Professor at Tokyo Institute of Technology

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Research Interests

不確かな太陽光発電予測に基づく発電機と蓄電池の発電充放電計画

大規模なPV発電設備と蓄電設備が導入された場合には,それらの発電電力に加えて,PV発電電力や蓄電池による充放電電力を考慮し,需給の均衡を図る必要がある. しかしながら,PV発電電力や需要電力の予測値(PV・需要予測値)に存在する不確かさ(予測誤差)を陽に考慮した発電計画や充放電計画に関する研究はほとんどなされていない. そこで,本研究では,図中の赤い領域で示されるように,予測誤差を予測の信頼区間(特定の確率で実現し得るPV・需要予測値の集合)として定式化し, 発電機の予備力と蓄電池の充放電電力を同時に用いて予測誤差を補償する配分問題を考える.

ここでは,発電機と蓄電池によって予測誤差を補償する配分問題を,発電機の燃料費最小化問題に基づき定式化する. より具体的には,PV・需要予測値の集合に含まれる任意の要素(すべてのPV・需要予測値)を考え, 最適化問題の解(最適な発電電力および充放電電力)が取り得る範囲の上下限値を求める問題として定式化する. ここで得られる最適な発電電力の上下限値は,実現され得るすべての予測値に対応が可能な,発電機の予備力の大きさに相当する. しかしながら,この問題は連続値の変動パラメータ(PV・需要予測値)を含む最適化問題であり,最適解を精度よく近似することは必ずしも容易ではない. これに対して,本研究では,区間解析手法に基づき,変動パラメータに関する最適解の単調性を解析することによって,この問題に対する効果的な解法を与えている. この解法は,有限回の試行によって,最適解の上下限値が厳密に求められることに特長があり,ここで得られた上下限値は,図中の青および緑の領域の境界として示されている.

Interval Analysis

  • 小池雅和, 石崎孝幸, 定本知徳, 植田譲, 益田泰輔, 大関崇, 井村順一: 調整用火力コスト最小化に向けた不確かな太陽光発電予測に基づく蓄電池の充放電計画, 電気学会論文誌B.
  • Masakazu Koike, Takayuki Ishizaki, Yuzuru Ueda, Taisuke Masuta, Takashi Oozeki, Nacim Ramdani, Tomonori Sadamoto, Jun-ichi Imura: Planning of Optimal Daily Power Generation Tolerating Prediction Uncertainty of Demand and Photovoltaics, Proc. 19th IFAC World Congress, 2014.


研究テーマ



アクティブ振動抑制技術向上に向けた研究 補助事業

精密部品の製造測定分野では床から伝わる微振動が外乱となり, 正確な加工や測定が非常に難しい.そのため,床振動絶縁性能が高いことで知られる空圧式除振台が広く用いられている. そして,空圧式除振動台の制振性能を高めるために空気ばねの内圧をサーボ弁を用いてアクティブに変化させる研究がなされている. しかし,サーボ弁は精密に圧力調整ができる反面,高価であるため装置導入の阻害要因になっていた. そこで,我々は比較的安価なon-off弁を用いて,サーボ弁を用いた場合と同等の性能をもたせる研究をおこなってきた. しかしながら,台の位置を厳密に元の位置に戻すような制御手法は確立できていない.その原因は厳密に吸気量と排気量を合わせることを考慮せず, センサの分解能に委ねて自由な入力を印加していたためである.そこで,吸気流量と排気流量の最小分解能の公倍数の量だけ吸気・排気させる入力制約を設けつつ, 制振性能を高めるような制御手法を研究している.

Pnematic Isolation

下図はインパルス外乱に対する変位の時間応答を示している. 左図は実機実験による応答を,右図は数値シミュレーションによる応答である. オフセット量を厳密に表現することはできないが,傾向をある程度再現できるモデルは構築できている.

Pnematic Isolation

競輪・オートレース補助事業(2016)補助事業番号:28-120

  • 井上良太, 小池雅和, 章ふぇいふぇい, 田原淳一郎: 吸排気入力に関する公倍数制約を考慮したon-off弁型空圧式除振台の高精度な位置決め制御, 第59回自動制御連合講演会, SaA4-4, 2016
  • Masakazu Koike, Feifei Zhang, Junichirou Tahara: Multi-axis positioning control for pneumatic isolation table by using on-off valves, Proc. of The 36th IASTED International Conference on Modelling, Identification and Control, accepted, 2017.
  • 事業完了報告書


流体振動制御を用いた水面搬送手法の開発

船舶による輸送は他の輸送手段に比べてコストが安いと言われてはいるが, それでも多くのエネルギーを消費している.エネルギー資源の少ない日本にとって, 船舶にとって変わる新たな省エネルギーな海上輸送手段を確立することが急務であると考える. そこで,海上または海中に振動を発生させるブイを複数個スパースに配置することで, 海流にわずかに影響を及ぼし,所望の位置に自動で荷物船(動力なし)を波に載せて届けるという海上輸送手段を開発する.

Interval Analysis

Interval Analysis

科研費若手(B) (2016-2019) 課題番号:16K18318



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