大規模なPV発電設備と蓄電設備が導入された場合には,それらの発電電力に加えて,PV発電電力や蓄電池による充放電電力を考慮し,需給の均衡を図る必要がある. しかしながら,PV発電電力や需要電力の予測値(PV・需要予測値)に存在する不確かさ(予測誤差)を陽に考慮した発電計画や充放電計画に関する研究はほとんどなされていない. そこで,本研究では,図中の赤い領域で示されるように,予測誤差を予測の信頼区間(特定の確率で実現し得るPV・需要予測値の集合)として定式化し, 発電機の予備力と蓄電池の充放電電力を同時に用いて予測誤差を補償する配分問題を考える.
ここでは,発電機と蓄電池によって予測誤差を補償する配分問題を,発電機の燃料費最小化問題に基づき定式化する. より具体的には,PV・需要予測値の集合に含まれる任意の要素(すべてのPV・需要予測値)を考え, 最適化問題の解(最適な発電電力および充放電電力)が取り得る範囲の上下限値を求める問題として定式化する. ここで得られる最適な発電電力の上下限値は,実現され得るすべての予測値に対応が可能な,発電機の予備力の大きさに相当する. しかしながら,この問題は連続値の変動パラメータ(PV・需要予測値)を含む最適化問題であり,最適解を精度よく近似することは必ずしも容易ではない. これに対して,本研究では,区間解析手法に基づき,変動パラメータに関する最適解の単調性を解析することによって,この問題に対する効果的な解法を与えている. この解法は,有限回の試行によって,最適解の上下限値が厳密に求められることに特長があり,ここで得られた上下限値は,図中の青および緑の領域の境界として示されている.
精密部品の製造測定分野では床から伝わる微振動が外乱となり, 正確な加工や測定が非常に難しい.そのため,床振動絶縁性能が高いことで知られる空圧式除振台が広く用いられている. そして,空圧式除振動台の制振性能を高めるために空気ばねの内圧をサーボ弁を用いてアクティブに変化させる研究がなされている. しかし,サーボ弁は精密に圧力調整ができる反面,高価であるため装置導入の阻害要因になっていた. そこで,我々は比較的安価なon-off弁を用いて,サーボ弁を用いた場合と同等の性能をもたせる研究をおこなってきた. しかしながら,台の位置を厳密に元の位置に戻すような制御手法は確立できていない.その原因は厳密に吸気量と排気量を合わせることを考慮せず, センサの分解能に委ねて自由な入力を印加していたためである.そこで,吸気流量と排気流量の最小分解能の公倍数の量だけ吸気・排気させる入力制約を設けつつ, 制振性能を高めるような制御手法を研究している.
下図はインパルス外乱に対する変位の時間応答を示している. 左図は実機実験による応答を,右図は数値シミュレーションによる応答である. オフセット量を厳密に表現することはできないが,傾向をある程度再現できるモデルは構築できている.
競輪・オートレース補助事業(2016)補助事業番号:28-120
船舶による輸送は他の輸送手段に比べてコストが安いと言われてはいるが, それでも多くのエネルギーを消費している.エネルギー資源の少ない日本にとって, 船舶にとって変わる新たな省エネルギーな海上輸送手段を確立することが急務であると考える. そこで,海上または海中に振動を発生させるブイを複数個スパースに配置することで, 海流にわずかに影響を及ぼし,所望の位置に自動で荷物船(動力なし)を波に載せて届けるという海上輸送手段を開発する.
科研費若手(B) (2016-2019) 課題番号:16K18318
学生時代はバスケばかりしていました.
Stephan Schneider, Guidi, ma+...
ベルギービール,ドイツビール...